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新生児聴覚スクリーニングで見つかった【先天性片耳難聴】の娘の話

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こんにちは! コアラです(@chaki2_koala)

我が家の次女は『先天性一側性中等度難聴』です。

要するに生まれつき片耳が中度の難聴です。

新生児聴覚スクリーニング検査で引っかかり、これから先どんな検査をしていくのか、どんな未来が待っているのか色々調べました。

新生児聴覚スクリーニングに引っかかったあとの情報は少く、わからないことも多く不安になりました。

なので今回は新生児聴覚スクリーニング検査に引っかかった場合、その後どのような検査があるのか、片耳難聴だとどんなことが起こるのかなどを書いていこうと思います。

今現在、不安に思っている方の参考になれば幸いです。

私は医療に携わっているわけではありません。

娘の聴覚検査の内容や、小児難聴専門の先生から娘の難聴について言われたことを書いています。

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新生児聴覚スクリーニング検査とは

新生児聴覚スクリーニング検査とは、生まれて間もない赤ちゃんを対象とした「耳のきこえ」の検査です。

赤ちゃんが眠っている間に、小さな音を聞かせて、反応を検査機器で確かめます。

検査は数分から10分以内で終わり、痛みや赤ちゃんの体への影響のない安全な検査です。

出産した医療機関等で、退院までの間に検査を受けることが一般的です。

新生児聴覚スクリーニング検査の時期

出産した医療機関等で、概ね生後3日以内に行います。

もし出産した医療機関等が検査を行っていない場合は、退院後に他の医療機関で受けましょう。

生後1か月以内に受けることが大切です!

新生児聴覚スクリーニング検査方法

検査方法は2つあります。

産院によって検査方法は異なります。

聴性脳幹反応(ABR)

赤ちゃんに電極を装着し、ある一定の音を聞かせて、脳幹からの電気的反応をみる検査です。

内耳から脳までのどこに異常があるか分かり、軽度の難聴から発見できます。

また、基本的にはすべての難聴を検出することが可能です。

耳音響反射(OAE)

イヤフォンから聞こえる音に対して、内耳にある蝸牛が反応して反響する音を検出して判断する検査です。

ABRより偽陽性率が高いと言われています。

新生児聴覚スクリーニング検査はなぜ必要なのか

耳の聞こえは外見ではわかりにくいものですが、新生児の1,000人のうち1~2人は生まれつき耳の聞こえにくさがあると言われています。

耳が聞こえにくいことに気付かずにいると、ことばの発達が遅れたり、コミュニケーションがとりにくくなることがあります。

検査で早期に耳の聞こえにくさを発見することにより、専門の施設などで適切な支援を受け、子どもの未来の可能性を広げることができます。

コアラ

もっと早くに分かってれば・・と後悔しても遅いです。

必ず受けるべき検査だと思います。

新生児聴覚スクリーニング検査の費用

費用は健康保険の適用外で、自己負担になります。

金額は各医療機関等により異なります。

出産する医療機関等でご確認ください。

お住いの場所によっては、費用の一部助成があります。

市役所等で確認が必要です。

新生児スクリーニング検査に引っかかった場合

新生児聴覚スクリーニング検査の結果、『リファー』と言われたら、できるだけ早く聞こえの専門医のいる大きな病院で精密検査を受ける必要があります。

『リファー、refer』は、聞こえの精密検査が必要という意味で、聞こえない・難聴であると言う意味ではありません。

娘の場合

我が家の娘も、新生児聴覚スクリーニング検査で右耳がリファーとなりました。

娘は他の疾患でNICUに入院をしていたため、一週間後に再度検査をしましたが、その時もやはり右耳がリファーでした。

先天性疾患『先天性結腸閉鎖症』の娘について①【誕生〜手術まで】先天性結腸閉鎖症の娘について【誕生〜手術まで】まとめています。 病気発覚からの娘の経過と私の気持ちを綴っています。...

娘が行った新生児聴覚スクリーニング方法はABRです。

娘が新生児スクリーニングに引っかかったことを聞いた時、私は無知で『リファーだったら全く聞こえない』としか思っていませんでした。

先生にも

コアラ

右耳は全く聞こえないのですか?

と質問をしたことを覚えています。

先生は

 先生

まだこの段階では、何とも言えないですね。

精密検査をしてみないとわかりません。

と精密検査をする段取りをとってくれました。

不安になっていると先生が、

先生

生まれたばかりの赤ちゃんは、耳の聞こえが正常でも耳の中に水が残っていたり、検査の時に泣いたり、動きすぎたりしてうまく判定ができなかった可能性もありますからね。

精密検査をしてみたらパスすることもありますよ。

と励ましてくれました。

正直、娘もそうじゃないかなと思っていました。

なぜなら、娘は音にとても敏感に反応していたからです。

NICUに入院中、看護師さんたちにも

 看護師さん

娘さん、ちょっとした音ですぐ起きちゃうんですよ〜

と言われていたので、右耳が難聴だとは全く感じていませんでした。

今思うと左耳が正常だったので、左耳で聞いて反応してただけなんですよね。

もし新生児聴覚スクリーニング検査をしていなかったら難聴に気づけていなかったと思います。

聴覚の精密検査①

精密検査を実施したのはNICU退院後の生後3ヶ月の時でした。

精密検査の内容は、聴性脳幹反応(ABR)と聴性定常反応検査(ASSR)でした。

体動があると検査施行が困難になるため、安静保持のために睡眠導入剤を投与し睡眠状態で測定しました。

聴性定常反応検査(ASSR)

耳からの音刺激に対する反応脳波の微弱な電流を記録・解析し、聴力を推定する検査です。

また低〜高音に至る聴力を周波数(音の高さ)ごとに測定ができるため、おおよその聴力像を推定するのに効果的な検査です。

娘の精密検査の結果

娘の精密検査の結果

  • 左耳 ⇒ 正常
  • 右耳 ⇒ 中等度難聴(50〜60db)

右耳は、ささやき音などの小さな音は聞こえない中等度難聴だと診断されました。

話し声も声のボリュームによっては聞き取れない可能性もあるということでした。

聴覚の精密検査②

もしかすると1回ですべての検査を実施する病院もあるのかもしれませんが、娘の場合は生後11ヶ月で難聴の原因を見るため、頭部や側頭部のCTを撮りました。

そして1歳の時に再度、聴性脳幹反応(ABR)と聴性定常反応検査(ASSR)、そして聴性行動反応検査(BOA)条件詮索反応聴力検査(COR)をしてもらいました。

聴性行動反応検査(BOA)

音場で種々の音刺激に対する乳幼児の反応を観察することにより聴覚閾値を評価する検査法です。

聴覚閾値とは、雑音の無い環境で聴覚が検知できる最小の純音の音圧レベル

タンバリンやカスタネット、指こすり、ティッシュなどの音を使用して検査していました。

条件詮索反応聴力検査(COR)

乳幼児の音を探す反応を光刺激によって強化し条件付けを行い、音場で聴力を測定する検査法です。

子どもが好む画像をテレビに画面に映し出して検査していました。

娘の精密検査の結果

CT画像の結果、耳の骨や鼓膜以降の中耳、内耳、蝸牛に左右差はなく問題はないので、おそらく音を感じ取る神経の感度が低い先天性感音性難聴だと診断されました。

感音難聴は、内耳や蝸牛神経、脳の異常によって音を感じにくくなった状態です。

少しだけ望みを持っていた、滲出性中耳炎や耳の中に水が残っていて聞こえにくい感じはないと判断され、『あぁ、一生難聴のままなんだ。治らないんだ』と心の中が暗くなっていきました。

幸い、両耳での検査で低音〜高音すべて聞こえていたようで周波数は問題ないとのことで、今後言語には影響はしないし補聴器も必要ないと言われました。

素人の私は、補聴器があった方が聞こえやすくなるならつけてあげたいと思いましたが、

先生

左耳が正常に聞こえているのと、右耳も全く聞こえていないわけではないし、両耳での周波数検査をすべてクリアしているので補聴器を付ける意味は無いです。

逆に補聴器が煩わしいだけです。

と言われ、また私はこの子に何もしてあげることがないのかと落胆しました。

娘の先天性難聴の原因

娘の先天性難聴について結局原因は分かっていません。

CT上も特に異常はありませんでした。

家族や近親者に難聴の人はいません。

妊娠中何か感染症や病気にもなっていません。

娘も先天性サイトメガロウイルス感染症でもありません。

しかし、娘は治らない先天性難聴です。

娘は他にも疾患を抱えていますが、そことの関係性もわかっていません。

私か夫の遺伝子のせいかもしれません。

最初は原因を探りたいとも思っていました。

しかし探っていったところで娘の難聴は治りません。

それなら原因を探るより、今後娘に起こってくる問題と向き合おうと決めました。

片側難聴で今後起こってくる問題

片側が正常なので、家の中での日常生活に困ることは無いそうです。

実際、今2歳半ですが今まで困ったことは何もありません。

本当に難聴なのかな・・・と思うぐらいです。

しかし今後集団生活をするようになると様々な問題が起こってくるだろうと思います。

就学前に再度、先生より注意点など詳しくお話いただけるようですが今言われているのは

  1. 右側(聞こえにくい耳)から話しかけられると気付かない
  2. 音や声が出ている方向が分からない
  3. 騒がしい中で話を聞き取ることが難しい

片耳難聴の問題の主軸としてはこの3つだと言われています。

①右側(聞こえにくい耳)から話しかけられると気付かない

ここから起こってくる問題としては、学校でお友達に難聴側から話しかけられたときに気付かず、無視をしたと思われてしまうということです。

それに話しかけられたと気付いたとしても、難聴側からはうまく聞き取れず、何度も聞き直してしまうということも考えられます。

②音や声が出ている方向が分からない

普通は左右の耳から入ってくる微妙な音の違いで、どこから音がするのが分かります。

しかし片耳難聴の場合は、この差が分からないため音の方向が分かりません。

そのため遠くから名前を呼ばれたとき、声がするのは分かってもどこからか分からないため、探している間に対応が遅れるという場面が出てくるでしょう。

娘は外で遊んでいたり散歩をしていたりすると、車やヘリコプターの音をとても怖がります。

そして、キョロキョロ探します。

2歳でまだ小さいのでこんな反応をするのか、それとも音の方向がわからないことが怖くてこんな反応をしているのか今はまだ判断できません。

音の方向がわからないことは親としては1番不安です。

小学生になれば歩いて登下校もするし、自転車でお友達と遊びに行ったりもすると思います。

そんなとき車やバイクの音の方向が分からず事故にあったりしないかなど心配で仕方ありません。

③騒がしい中で話を聞き取ることが難しい

両耳聞こえることで雑音の中でも聞きたい音にフォーカスを当てることができます。

しかし片耳難聴ではその効果が得られないため、騒がしい場面での聞き取りが難しくなります。

これは日常生活、学校生活、社会に出てもよくある場面なので大変だと思います。

片耳難聴の方の話をたくさん読みましたが、学校生活で賑やかな場面では相手の声が周りの声にかき消され無視をしてしまったり、飲食店や会議、飲み会なども座る位置に気をつけたり、聞き取りに意識を集中して疲れてしまったりするそうです。

まだ娘は2歳半でこれらの問題に直面していないので、問題が出てきたら一緒に考えていきたいと思っています。

片耳難聴の子どもを持つ親ができること

先生に娘の日常生活や心のサポート以外に何かできることはないかと尋ねた時に、

先生

聞こえている方の耳を守ってください

と言われました。

具体的には、おたふく風邪のワクチン接種をする(ムンプス難聴にならないため)、中耳炎・外耳炎にならないよう気をつける、なってもすぐ治療をする、大きすぎる音に気をつける、定期的に聴力検査をするということです。

おわりに

今はまだ小さいので出来ませんが、年齢が大きくなると耳にヘッドホンをあてて鼓膜を通して音をあたえ、聴力レベルを測定していくようです。

今より細かく正確な数値がわかってくると思います。

私は両耳正常に聞こえるので、娘の聞こえ方がどんな感じなのかわかりません。

わかってあげたくても、わからない・・。

今後娘が背負っていく問題のことを考えるだけで不安になります。

しかし、一生治らないなら娘も私もきちんと向き合わないといけないとも思っています。

目に見えない障害なので周囲の人からの理解も大切です。

その為には、娘と相談しながら周囲の人たちにもきちんと伝えていくことが大事だと思っています。

1番不安に思うのは娘なので、そんな娘の支えになれるようこれからも強くありたいと思います。

この記事が今同じ状況、環境にある方の何かの役に立ちますように。

それではまた!

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